< 目次 >
構築完成まで
・コンセプト決定まで
冠の雪原配信によりジュカインがついにガラル地方にやってきたのでジュカインを使用した構築を作ることにした。
ジュカインは軽業弱点保険が使えるためダイマックス(以降DM)とも相性が良い。しかし尖った性能も無く、環境に刺さりの悪そうな草単タイプをDMエースとするのは気が引けたので、サポート寄りの運用を試みた。
そこで考えたのが誓いパである。
○○の誓い
炎・水・草の3種類が存在して、御三家とごく一部のポケモンだけが使える。
普段は威力80で追加効果なしの技だが、技を組み合わせることで威力150の追加効果ありの技へと変化する。
追加効果は以下の通り・草+炎の誓い
相手の場を4ターン焼け野原状態にする(毎ターン8分の1ダメージ)
・草+水の誓い
相手の場を4ターン湿原状態にする(素早さが4分の1)
・炎+水の誓い
自分の場に虹がかかる(追加効果発動率が2倍)
その他の仕様・技を打つタイミングは素早さが早い方(以降セッター)に依存して、セッターの行動の後に素早さの遅い方(以降アタッカー)の行動が割り込む。
・ダメージや攻撃の方向はアタッカーのステータスや行動に依存する。なおタイプ一致でダメージ計算が行われる。
・アタッカーが怯み等で行動できない場合は2匹とも動けないが、セッターが行動できなかった場合はアタッカーが従来の誓い技(威力80で追加効果なし)で攻撃できる。
・試行錯誤の様子
〈 湿原誓いver.1 〉
メガジュカインとアシレーヌの誓いで湿原を発生させてジャラランガのブレイジングソウルビートを決めるといった湿原誓い構築を7世代で使用していたのでそれを8世代版にアレンジすることにした。
ここで問題なのがエースアタッカーのジャラランガ枠。7世代では相手全体に攻撃しながら全能力を上昇させるといったぶっ壊れ技が使えたが、残念なことに8世代ではZ技が廃止されている。
この枠を補うのはやはりZ技に変わる8世代の新システムDMを有効活用できるエースアタッカーしかいない。そこで相手を倒すたびに上昇する能力が上昇するビーストブーストを持ち、破壊性能が抜群なカミツルギをジャラランガの代わりにすることにした。
カミツルギはジュカインのにらみつけるを活かせる物理アタッカーで、水の誓い枠をインテレオンにすることで水浸しで相手を水タイプに変更することで誰であろうとダイソウゲンで弱点を突けるためどちらと並んでもシナジーがある。
これに伴って水の誓い枠はインテレオンとなった。
2匹目のアタッカーはエースアタッカーであるカミツルギが苦手な炎タイプに強いウオノラゴンにした。ウオノラゴンの専用技エラがみは相手より先に攻撃すると威力が2倍になるという強力な技で相手の素早さを4分の1にする湿原との相性が非常に良い。
湿原誓いコンボは決まれば強いものの、相手に先に動かれて倒されると失敗するため妨害もされやすい。特に今作からは素早さ関係が変動するとそのターンから反映される仕様へと変更になったため相手に上から縛られるという状態が起こりやすい。またトリックルームとは分が悪い。
そこで妨害されやすい「先制追い風」「トリックルーム」に対して次のような対策を取るためにガラルマタドガスとジュラルドンが入った。
vs先制追い風
マタドガスの化学変化ガスにより追い風を先制で打てなくなるため、インテレオンの凍える風からのヘドロ爆弾で何もさせずに倒すことが可能。トルネロスまで意識するとマタドガスの持ち物は拘り眼鏡が必須となる。
疾風の翼で先制追い風ができるファイアローは素の素早さでインテレオンを勝っているため追い風始動を許してしまうがHP満タン時でないと先制で使えないためエルフーン、トルネロスに比べて使用率は低いと予想しておりそこまで対策しなくても良いと考えた。
vsトリックルーム
戦績
相棒自慢杯 5戦中 2勝 3敗(勝率:40.0%)
※相棒(ジュカイン)絶対選出という縛りあり
#ガラルダブル相棒自慢杯 マッチングしなくなったので撤退します
— あん (@ankou_0818) 2020年10月25日
使用構築は湿原誓いパ
ジュカインのにらみつけるやインテレオンの水浸しでカミツルギを通す構築でした pic.twitter.com/wFX4A8EC3R
この並びを使って気づいた点は2点。
・ジュカインより早い相手がいると勝てない。
・カミツルギのビーストブーストが発動してしまえばこちらのものだが、それまでにガオガエンやランドロスの威嚇サイクルで受けられると詰む。
〈 湿原誓い ver.2 〉
最大の問題点であったエースアタッカーの起動の遅さをカバーするためにカミツルギを威嚇が効かないメタグロスへと変更して、先発のどちらかが倒されたら地ならし弱点保険を狙えるようにすることにした。
これに伴って水の誓い枠をインテレオンからメタグロスより早くて地ならしのできるカメックスへ変更して、持ち物を奪われたジュラルドンを構築から外した。
次に湿原誓いが狙いづらい場合に対応するため別の素早さ操作が必要と考えた。ちょうどその頃ウツロイドの隣にガラルサンダーを置くことで苦手なランドロスを牽制しながらダイジェットとトリルの択を押しつけられるのが強いというツイートを見たので真似することにした。
それによって役割の薄いガラルマタドガスが外れた。
ウオノラゴンが刺さっていないのとクレセリアの突破がきつかったので悪ウーラオスに変更。
戦績
シャロン杯(第1回)5戦中 2勝 3敗(勝率:40.0%)
ランクマ 47戦中 28勝 19敗(勝率:59.5%)
この並びを使って気づいた点は2点。
・第2の素早さ操作としてアタッカーでありながらトリックルームが使えるポケモンは重宝する。
・カミツルギがきつい。
〈 湿原誓い ver.3 〉
相手の先制追い風に対してトリックルームで切り返したり、トリックルーム返しができるので素早いトリックルーム使いの使用感はとても良かった。
しかしトリックルーム返しはリスクもあるためトリックルームの他に封印も一緒に使えるポケモンが良いと考えてウツロイドをガラルフリーザーへ変更。
ウツロイドがいなくなったことで処理が大変になったカプレヒレ、そして前からきつかったカミツルギの対策として火炎放射とパワーウィップを搭載した両刀ギャラドス。電気技の通りが良すぎてレジエレキで壊滅しかねない点のカバー、トリックルーム展開時のアタッカーとしても使えるアローラガラガラを入れて、役割の薄かった悪ウーラオス、ガラルサンダーを外した。
戦績
ランクマ 13戦中 10勝 3敗(勝率:76.9%)
この並びを使って気づいた点は3点
・裏選出のチグハグ感が凄く、よくわからないが気づいたら勝ったという後味の悪さ。
・DMしない弱点保険メタグロスは弱い。
・ガラルフリーザーのトリル封印はバレバレだし、あまり強さを感じなかった。
〈 湿原誓い ver.4 〉
トリル封印がバレバレで、悪タイプ相手に強く出れなくて思っていたより活躍しなかったガラルフリーザーと裏選出の場合DMを切らないことの方が多いため非常に使いづらかったメタグロスを外した。
トリル封印が使えるポケモンを探していた中で異彩を放っていたのがエルレイドだった。トリル封印ができるポケモンの中では珍しい物理型で、悪タイプで止まらない。そのためドラパルトと並べてダイホロウビート、正義の心+袋叩きと見せかけて相手に追い風を誘発させてトリックルームを展開するという動きもできるので中々良さそうだと考えた。
カプレヒレの処理がパワーウィップと安定性に欠けるのでカミツルギに変更。
カメックスの採用理由である地ならし弱点保険ギミックが構築から消えていたので水の誓いが使えるポケモンの中で最も火力を出せてトリックルーム下でも使いやすいアシレーヌに変更 。
構築
使用個体
ジュカイン(二つ名:きらめくおもいでの)
特性:軽業
持ち物:白いハーブ
性格補正:S↑ A↓
努力値:H4 C252 S252
実数値:145-×-86-134-105-189
技構成:草の誓い、睨み付ける
ファストガード、悩みの種
※白いハーブはレジエレキのエレキネット対策として入れていたがランドロスの威嚇で軽業が発動するためスカーフ蜻蛉返りに怯える必要もなくなった
特性:潤いボイス
持ち物:ソクノの実
性格補正:C↑ A↓
努力値:H252 C36 D220
実数値:187-×-94-166-164-80
技構成:水の誓い、ハイパーボイス
ムーンフォース、守る
HD…ソクノ込みで控えめレジエレキの珠ダイサンダー(ライジングボルト)を確定耐え
エルレイド
特性:正義の心
持ち物:気合いの襷
性格補正:S↑ C↓
努力値:A252 B4 S252
実数値:143-177-86-×-135-145
技構成:インファイト、手助け
トリックルーム、封印
ドラパルト
特性:クリアボディ
持ち物:命の玉
性格補正:S↑ C↓
努力値:A252 B4 S252
実数値:163-172-96-×-95-252
技構成:ドラゴンアロー、ゴーストダイブ
空を飛ぶ、守る
特性:石頭
持ち物:太い骨
性格補正:A↑ C↓
努力値:H220 A252 S36
実数値:163-145-130-×-100-70
技構成:フレアドライブ、シャドーボーン
骨ブーメラン、守る
S…湿原下で最速200族抜き(レジエレキ意識)
※DMせずに殴ることがある、電気技の通りがそこまで良くないため避雷針ではない
特性:ビーストブースト
持ち物:突撃チョッキ
性格補正:S↑ C↓
努力値:H4 A60 B4 D252 S188
実数値:135-209-152-×-83-168
技構成:リーフブレード、スマートホーン
聖なる剣、ギガインパクト
S…最速100族抜き(レジギガス意識)
選出パターン
相手に素早さ操作がない場合
相手がこちらの素早さを下げてくる場合
先発:
後発:
誓いをしっかり当てて湿原を発生させて裏のアタッカーで上から殴る。
相手にジュカインより早いポケモンがいる場合
相手が先制追い風をしてくる場合
相手がトリックルームを狙う場合
先発:
後発:から2匹
vs先制追い風、ダイジェット
→エルレイドでトリックルームを展開し、アローラガラガラを軸に攻める
vsトリックルーム
→エルレイドの封印とドラパルトの手助けダイホロウを使い分けて攻める
戦績
ランクマ
106戦中 70勝 36敗(勝率:66.03%)
最終レート メイン:1820 サブ:1814
問題点と今後に向けて
この構築の問題点は以下の2点。
1.誓い選出がほとんど出せない
誓い選出をする相手を絞った結果、選出したときは誓いコンボがほぼ決まり勝率も高い。しかし大半の試合は裏選出を出さざるを得ない状態となってしまった。
2.ダイジェットを打たれているだけで負ける
これは裏選出における最大の問題点。追い風やダイジェットはエルレイドのトリックルームで切り返すことにしているのだが飛行技が弱点であるため標的にされがちで、集中砲火を受けてトリックルームができないといったことがよくあった。ドラパルトもダイジェットをすることもできるがタイプ不一致のためダメージレースで負けてしまう。
これらの問題点を解決するために一番必要なのはジュカインに気合いの襷を持たせて湿原誓い選出の汎用性を上げることなのかもしれない。(裏選出にかなりの負担がかかっているため)
しかしその場合今までは餌だったレジエレキのエレキネットに屈することになったり、トリックルームや追い風の対策だったエルレイドが使いづらくなってしまうという新たな問題点が出てきてしまう。
そこで誓いが決めれない場合にDMも可能な型のレジエレキとサマヨールの上から高火力の電気技を押しつけたりトリックルーム展開もできる並びにして、トリックルームや湿原を活かしたアタッカーとして少しSに振ったブリザポスを添えるのが良いのではないかと考えている。
ランクマ終盤にこの3匹と汎用性の高いポケモンを適当に入れて何十戦か潜ったが、お見合いとなり相手にトリックルーム展開をさせづらくできるためレジエレキの奇襲が決まりやすかった。
あくまで現時点での憶測であるため来月のランクマで実践してみたい。(最終的にジュカインが抜けないことを祈る。)
あとがき
ここまで閲覧していただきありがとうございました。
まだ納得のいく形とはなっていませんが1ヶ月間の結果報告と同じくジュカインを使いたいと思ってる方のヒントになるかも知れないと思って書きました。
ポケモンという作品に触れて初めて手にした大事なポケモンと長い時を経て共に戦えるようになったのは嬉しく、初心に戻ってポケモンバトルを楽しむことができました。今後も試行錯誤を繰り返して納得のいくジュカイン構築を作りたいと思います。
皆さんはお気づきだったでしょうか?
なんとこの構築はホウエン地方の主人公とライバルポジションであるミツル、それぞれのパートナーポケモンが背中を預けていたのだ!
(記事を書いている最中に気づきました)